キャリア

プラスディーの『X Designer』vol.2【坪山 翔太】

2021.11.5

# 社員インタビュー# シリーズ# ディレクター

2021.11.5

プラスディーでは、“人や企業の営みのすべてが、デザインの対象であり得る”という考えから、2021年9月より、社員全員が「X Designer」として自身の肩書を定義した。対象には、ディレクターやエンジニアなどのクリエイティブ職はもちろん、広報や経理などのバックオフィス職も含まれる。全員がデザイナーを名乗ることで、社内外にどんな変化が生まれるのか当事者である社員へのインタビューから明らかにしていく。

今回インタビューするのは、「Value Designer」の坪山翔太。新設されたストラテジックプランニング局の局長として新しい会社の仕組みづくりに取り組んでいる。「物事の価値は、誰かに発見・認知されて初めて価値として成立すると考えています」と話す彼に「Value Designer」を名乗る理由を聞いた。

PROFILE

坪山翔太:チーフディレクター「Value Designer」
大学時代からデザイン学部でものづくりや表現について学ぶ中で、広告やクリエイティブの業界に憧れと興味をもち、卒業後Web制作会社に入社。大手ゲームメーカーのサイト運用や、ハンバーガーショップのオンライン注文サイト立ち上げなどにWebディレクターとして従事。ディレクション以外の領域や、Web制作以外のクリエイティブへ自身の経験やスキルの裾野を広げたいと考え2015年9月プラスディーにジョイン。企画などのより上流の工程やWebに限らないプロジェクトに複数携わる。2021年からはストラテジックプランニング局の局長を担当。

理解、共感、咀嚼。会社単位でクライアントへの価値提供のベースをつくっていく

――ストラテジックプランニング局ではどんなことに取り組んでいる?

「プラスディーが世の中やクライアントに提供する価値のベースを日々新しくつくっていくこと」に取り組んでいます。
今、プラスディーでは社員全員が「X Designer」として自身の肩書を定義していますが、各々が肩書を踏まえた自分の提供したい価値を社外に伝えられるようにするのはもちろん、会社の方向性や事業についても説明できる環境をつくることが中長期的な部分での目標です。

今の具体的な業務としては、役務領域や担う役割の面で重要な案件、つまり会社として今後も力を入れていきたい案件に絞り担当しています。そこで培った経験やノウハウを集めることで、会社が理想とする価値提供や仕事の進め方を定義しなおし、他の社員に共有していこうと考えているんです。
会社が価値提供できることのレベルと解像度を上げ、全社員に浸透させ、実務の中で使えるようにしていくのが最終的な局の目標になります。
プラスディーはビジネスや社会にデザインをプラスするプロ集団であろうとしているので、それをメンバー一人ひとりの基礎能力にしていきたいと考えています。

――その取り組みはクライアントにとってどんな価値に繋がる?

デザインの視点を常に持つことでクライアントが抱える課題に対して手段を限定せず幅広い解決方法を提示できることでしょうか。
例えば、サービスを売る方法を考えるとして単発の企画やアイデアではなく、中長期の目標や課題、および投下できる予算に対して、解決・達成するための戦略や戦術を一緒に考えていく関係値を構築できると理想的です。
今、自分たちがやろうとしてることは元々コンサルティング会社がしていることと、広告代理店がしていることと制作会社がしていることの境界をなくしてしまおうという取り組みです。これは、一貫性を持って進められるメリットもありますが、実力が伴わないとただ専門性がないだけになってしまうデメリットもあります。だからこそ、会社として掲げている「デザイン」とこれまでの実績がある「デジタル領域」という軸はこれまで以上に磨きつつ、提供する価値や仕事の進め方についても他社との差別化を明確にしたいです。
特にコンサルティング会社が担っているクライアントとのコミュニケーション設計の迅速性や距離の近さという部分にまずは近づきたいですね。
プラスディーはデザインエージェンシーとしてクリエイティブやテクノロジー、UI/UXといった専門部分で提供できる価値が大いにあります。コンサルタントのようにクライアントと同じ目線や解像度で会話ができて、かつクライアントの持っていない知識や技術を持っている、そんな会社として存在感を出していきたい。課題を解決するためにこれまで行ってきた、クリエイティブ領域におけるデザインで培われた理解力、共感力、咀嚼力の土台が今のプラスディーの武器になるんじゃないかと考えています。

自分のつくったもので人がどう喜ぶのか、直に反応を見ることが楽しい

――プラスディーに入社したからこそできた経験は?

社外の方とお仕事する機会が増えたことで、今まで接したことがなかった映像クリエイターや、広告代理店の方と会話できたのは視野が広がる大きなきっかけになりましたね。

新卒から3年間老舗のWeb制作会社で働いていたのですが、会社規模も大きかったため、ディレクター、デザイナー、プランナー、営業といった職域がはっきり分かれていました。分業制ではなく、広告のクリエイティブ全体に関われるような職場を探して、規模が小さく個人の裁量や責任範囲の広いプラスディーに転職したんです。
僕は今までWebディレクターには「クライアントがつくって欲しいものをいかにしてつくるかを考える人」といったイメージを持っていたのですが、一緒にお仕事をしたあるWebディレクターの方で「お客さんも何がつくりたいか分からない段階から課題をヒアリングして、事業戦略や予算配分まで一緒に考える人」がいて。働き方の多様性や発展の方法を知ることができたのは、プロジェクトの種類が多岐にわたり、外部のクリエイターやパートナーさんと一緒に仕事をすることが多いプラスディーだからこそかなと思います。

――プラスディーで担当した仕事で記憶に残っているプロジェクトは?

入社して間もない頃に参加したクライアントの社内向け表彰式のイベント進行です。当時7から8人のチームでイベントで使用するスライドショーの制作を担当していました。Web以外の案件に携わったのがほぼ初めてだったため反省も多かったのですが、当日現場に行ってリアルタイムで進行する緊張感や会場の雰囲気を感じる楽しさはとても記憶に残っています。
もうひとつは、Tokyo FMで行ったキャンペーンに使用するサイトの制作です。2ヶ月間、キャンペーンに登場する有名人のおすすめした曲を紹介していくんですが、最後のタイミングで公開収録があって。放送と連動して、紹介する曲をその場でコーディングしてサイトに反映させていったんですね。演者もお客さんもいる中での反応やWebがその場を盛り上げる感覚を直に知れたのはとても良い経験になりました。
どちらにも共通するのは、その場で反応がぱっと出てくること。自分がつくったものに対して直に反応を見られるのはやっぱり楽しいですね。

坪山翔太はなぜ、「Value Designer」なのか

――「Value Designer」と自分を定義したのはなぜ?

僕は、物事の価値は誰かに発見や認知をされて初めて価値として成立すると考えています。
いくら僕らとクライアントの間で価値があると思っていても、ユーザーがそれを認知してくれないと世の中的な価値はないことになりますよね。良いところや悪いところも含めて理解し届けるということは、クライアントのサービス、製品などの本質的な価値を価値として成立させることに他なりません。
あとは、自分のやることを限定したくもなくて。「Customer」や「Strategic」、「Brand」といった、業務内容を想起させる言葉は付けませんでした。ふわっとさせたいというか、幅広い部分に携わっていきたいんです。だからこそ、共感し発見した価値を世の中に届けるための、戦略・戦術および実行までを一貫してできる人になりたいと思い「Value Designer」と定義しました。

つくられた経緯が想像できないものをかっこいいと感じる

――今後の展望は?

自身の展望としては、何もないところにサービスや製品を立ち上げるような0を1にしていく仕事に関わっていきたいですね。あとは、バチバチにかっこいいものをつくりたいし、ビジュアルデザイナーやテクニカルデザイナー、アートディレクターもそうですがかっこいいものをつくれるスキルがある人たちと一緒に仕事がしたいです。

僕のかっこよさの定義は、どうやってつくったのか分からないもの。そのなかでも、不快感のないものに惹かれます。人は理解できないものを見ると価値が分からず、否定的な感情を抱いてしまいがちですが、そうさせずに心地よいミステリアスさがあるものをつくりたい。最近、かっこいいと思ったのは、任天堂株式会社の創業ファミリーである山内家が立ち上げたファミリーオフィス「Yamauchi No.10 Family Office」のコーポレートサイトです。

任天堂を創業した彼らの好奇心や世界観を表していることはもちろん、斜めのスクロールやギミックが至る所に散りばめられています。今の僕にはこのサイトの構成を書けないし、デザイナーからこのデザインを引き出すこともできません。もし思いついたとしても、クライアントを説得できるイメージが湧きません。これを想像して実現しようと思うだけの脳みそやディスカッションをかっこいいと感じました。

繰り返しになりますが、局長、「Value Designer」としては、会社の重要な実績の一つとなりうる案件で結果を残したいです。もし失敗したとしても、反省点が会社の財産になります。案件を通してうまくいった方法とうまくいかなかった方法を洗いだし精査していきたいですね。その上でプラスディーにとって今後どんな人が必要なのかも定義できるといいなと思います。コンサルや代理店、クリエイティブエージェンシーに負けない新しい仕事のしかたや定義を1年から2年ぐらいで形づくっていくのが理想です。

写真:西田優太

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