みんながよりよく働くために、個人が始められること。『PLUS DESIGN AWARD』個人賞受賞者インタビュー
プラスディーでは2021年にVision、Mission、Value、Purpose(VMVP)などのステートメントを刷新しました。それに合わせて、社内コンテスト『PLUS DESIGN AWARD』を新しいVMVPに沿って目的や審査指標を再設計し、7年ぶりに開催。以降、半期に一度のペースで継続実施しています。
用意された部門は2つ。当日の発表による審査で決まるプレゼンテーション部門と、半期の活動を通しての推薦部門です。推薦部門では、プラスディーの掲げる10のバリューをより発揮した人に送られるバリュー賞と自身の掲げるX Designerにより近づいたメンバーに送られるミッション賞の2つの賞が設けられています。
今回は、推薦部門を受賞した3名にインタビュー。バリュー賞受賞者のエンジニア木原とディレクター小川、ミッション賞受賞者のエンジニア小坂に、『使命感』や『自分の発揮する価値』について聞きました。
プラスディーが掲げる10のバリュー
プラスディーの掲げるバリューをより発揮した人に贈られるバリュー賞。それは以下10のバリューの体現からなされます。
+ DIALOGUE
対話や意見交換を積極的に行い、意図を読み解く。
+ DEPTH
表層的なことだけではなく、物事を深くとらえ徹底して取り組む。
+ DIFFERENCE
違いに着目し、強みや弱み差別化要因を導き出す。
+ DEFINE
相対する人や企業の考えや目的を、定義できる力を持つ。
+ DISCOVER
新たな発見をするため、様々な角度や視点・視座で物事を捉える。
+ DEVELOPMENT
これまでの方法や仕組みにとらわれず、新たなやり方を積極的に開発する。
+ DIRECTION
目的や方法を理解し、行くべき方向を指し示す羅針盤となる。
+ DIVERSE
多様性を重んじ、様々な価値観や考え方を尊重する。
+ DRASTIC
多少の変化ではなく、劇的な成果や変化をもたらせるよう行動していく。
+ DEPENDABLE
信頼を得ることができるパートナーとしての振る舞いをする。
自分が楽をするための手間を惜しまない
バリュー賞のベースになるのが、月間MVP(Most Valuable Player)を決めるために行われる、社員投票です。各社員は、その月に最もバリューを発揮したと思う人物を選び、10項目のうち特にどのバリューを発揮していたかを添えて投票します。各月の得票数によって月間MVPが決まるとともに、半期の通算得票数によってバリュー賞が決まります。
ディレクターの小川とエンジニアの木原は、下半期の得票数が19票で並んだため、2名がバリュー賞を受賞しました。
――バリュー賞受賞者の木原さんと小川さんに質問です。まず木原さんから。最も獲得したバリューは「+ DIALOGUE ― 対話や意見交換を積極的に行い、意図を読み解く。」でした。こちらについてはどう思われますか?
木原:対話は自分の中でも気をつけている部分だったので、それに気づいてもらえたのは嬉しいですね。
小川:木原さんは、毎日18:00から1時間、時間を決めて全社に向けての相談会を設けてくれてますよね。私も何度も助けていただいたのですが、あれって何でわざわざ時間を割いてくださるんですか?
木原:チームのメンバーや、他のエンジニアから「相談していいですか?」って聞かれることがあるんですが、私は絶対「いいよ」って言うから、その確認のやりとりが無駄じゃんって気づいたのが実施の理由です(笑)。気軽にエンジニアリングの質問をできる場を作りたくて。エンジニアからもディレクターからも何度も予約を入れてもらえたのでやったかいがありましたし、今後も続けていきます!
――小川さんは「+ DEPENDABLE ― 信頼を得ることができるパートナーとしての振る舞いをする」が多いという結果になりました。この点について、木原さんはどう思われますか?
木原:その通りって感じです。初めて一緒に仕事をしていたときに、難易度の高い実装をすることがありました。お互いが納得いくクオリティになるまで真摯にコミュニケーションをとってくれたことを今も思い出します。それからもずっと信頼できるパートナーとして仕事をし続けてくれています。あの時の達成感はすごかったよね?
小川:ですね(笑)。すごく難しい実装だったのに、何度もトライしてくれて。「この方法ならいけるかも!」って言いながら、いろんな解決策をだしてくれたことが印象的でした。そういう木原さんの心意気が仕事を通じてみえるからこそ、一緒に頑張れたんだと思います。
木原:小川さんのいいところは、ディレクターとして、私の領域はここなんですと決めることなく、「私ができるところがあれば私がやります!」ってすぐ言ってくれるところ。すごく助かるし、こちらも小川さんと仕事をしてると楽しいし進めやすいです。
――お二人で一緒に仕事をしているときの印象はどうでしたか?
小川:初めて木原さんとご一緒したときに、面倒くさがらずに私に向かってmtgの進め方や社内の連絡方法も、「こうしたほうがいいよ!」とか、「一度まとめてから話してみようか」と言ってくれたことが、今の仕事に生きていると感じます。
指摘してくれることで改善に向けて策を考えられたことも自分の成長につながりました。「考える部分は自分で考えてね、わからない部分は聞いてね」ってちゃんとフォローもしてくれるから、仕事も進めやすいなって。
木原:最終的に仕事のできるディレクターとして育ってくれると、自分が楽できるんですよね。新人だからといって手取り足取り教えると、成長する機会を奪ってしまいます。最初から一人前として扱うと、失敗も多いかもしれないけれど、早く成長できる。将来の頼もしいパートナーが育つのは後者だと思うので、小川さんにもそう接していた部分はあります。
バリューは体現しようと思ってするものではない!?
――これまで月間MVPを何度も獲っているお二人ですが、普段から気をつけていたことがあれば教えてください。
小川:実のところ、MVPを意識して普段の行動で気をつけていたことは一切ありませんでした。自分の感覚としては、ただ頑張ってきただけというか。仕事をするうえで、私の働きかけでチームのみんなが楽しく仕事をできるようにするにはどうしたらいいんだろうと考え続けていたら結果として賞をいただけたイメージです。
木原:私も全く一緒です(笑)。自分も楽しく仕事がしたいし、一緒に仕事をするチームのみんなにも気持ちよく仕事してもらいたいという思いが何より強いので、MVPのために何かしようということはありませんでした。
誰かが自分の頑張りを見てくれている
――MVPの施策、バリュー賞についてお二人の想いをお聞かせください。
木原:一番最初に小川さんがMVPを受賞したときに、他のエンジニアと、「エンジニアって人と関わらないから、MVPとして推薦されるのは難しいよね」って話をしてたんですよね。今思えばですけど(笑)。自分の頑張りをみんなが見てくれているんだなというのを賞をいただいて改めて感じました。
小川:自分が選ばれるのも嬉しいですが、投票する側として、自分の声が投票した相手に届くのもいいですよね。頑張ったことに対してコメントを貰えるとやっててよかったと感じます。自分も、これは何としても相手に届けたい!と思ったときには長文でコメントを送るときもありました。
この前、ほぼ全員に1つ以上の票が入っているタイミングがあったんですよね。それぞれ頑張っている人に目を向けられるのが、プラスディーの魅力だと思います。
――お二人が今後、発揮していきたいバリューがあれば教えてください。
小川:『+ DIFFERENCE ― 違いに着目し、強みや弱み差別化要因を導き出す。』です。チームの強みや課題、メンバーの違いに目を向けられるディレクターになりたいです。
木原:『+ DIRECTION ― 目的や方法を理解し、行くべき方向を指し示す羅針盤となる。』です。今後テクニカルディレクターを目指しているので、エンジニアリングにおけるディレクションをできるようになってチームの羅針盤になりたいです。
個人とチーム。どちらも成長したいしさせたい
続いては、ミッション賞についてです。プラスディーでは、“人や企業の営みのすべてが、デザインの対象であり得る”という考えから、2021年9月より、社員全員が「X Designer」として自身の肩書を定義しています。
X Designerとして設定した目標に対して著しい成長を遂げた人、インパクトのあるプロジェクトを推進し強いリーダーシップを発揮した人が、推薦と選定によって受賞するのがミッション賞です。
今回の受賞者であるエンジニアの小坂さんに話を聞いていきます。
――小坂さんはご自身のX Designerを「Improvement Designer」と定義しています。改善を自身のミッションに掲げているわけですが、個人としての改善よりも、チームの改善を重視されているそうですね。そう考えるようになったきっかけを教えてください。
小坂:プラスディーに入社して数年がたち、自身も新しく入ってきた人を引っ張っていく立場になりました。
個人的に、これまでの仕事の中で成果を発揮できる機会も増えてきたこともあり、次に自分が何をすべきか考えるようにもなりました。そこで、チーム全体でバリューを発揮できる働きかけが会社の成長につながるのではないかと考えたことが理由です。
――ご自身の中で著しい成長をしたと感じる部分はどこになりますか?
小坂:オープンハウスグループで使用している、独自システムのエンジニアリングを行うことで、ReactというJavaScriptライブラリのスキルが向上しました。この技術は、シームレスな動きのWebサイトの構築などにも役立てることができます。業務を通して、技術向上を行えたことは自分の中でも大きく成長できた部分だと感じます。
――小坂さんが業務を行う上でのこだわりを、「個人的なこと」「チームや案件メンバーに関わること」の2軸で教えてください。
小坂:個人的な部分で一番意識しているのはスピードです。作業やレスポンスの速さもそうですが、判断の速さが大事だと思っています。仕事をしているとイレギュラーなことがたくさん起こるのですが、そういった場面でもすぐに判断して最適な方向に向かえるように意識しています。
チームにかかわる部分では、エンジニアというポジションで仕事をしてはいますが、気持ちはプロジェクトマネージャーのつもりで取り組んでいます。言われたことをやるだけが一番工数は少ないかもしれませんが、もっといい解決方法もあるかもしれないし、そもそもの指示が間違っていることもあるかもしれません。全体を意識した行動や言動を心がけることで、無駄な工数が省けて、チーム全体のメリットになると考えています。
――今回、小坂さんの推薦理由の一つにオープンハウスチームからの信頼獲得がありました。信頼獲得のために、気をつけていることはありますか?
小坂:エンジニアのスキルというよりは、コミュニケーションの部分を重視していました。状況を報告し、うまくいってるときもいかないときもその理由と状況を細かく伝えるようにしています。相手の気持ちを考えると、報告が上がらない場合「なにやってるんだろう?大丈夫かな」とさらに不安が増してしまいます。そうならないように、わからない部分がどこなのか、どこがわかれば解決しそうなのかなどを具体的に共有することを心がけていました。
――小坂さんがご自身で考えられている使命とは何ですか?また、会社のミッションと自身のミッションの重なりについても教えてください。
小坂:エンジニアは、チームで考えた結果を最終的に形にする仕事です。プロデューサー、ディレクター、デザイナーがデザインしたいことを妥協なく実現できる存在でありたいと思っています。そのために、新しいことや難しいことへ挑戦し続けるということが使命だと感じています。
その使命が会社のミッションであるデザインによる課題解決のアウトプットにつながると考えており、Reactのスキル向上についても、今までの経験が自信につながり不安や迷いなく進めることができました。今後も、「Improvement Designer」としてバリューを発揮していきたいです。
個々の成長の先にあるもの
今回、受賞者3名にインタビューし、共通して言えることは2つ。それは、「対話や意見交換というコミュニケーションを大切にしている」ということと、「信頼を得るための行動をとる」ということです。知識を得ることや、技術力を向上させていてくことはもちろん、同時に視点をアップデートし、視座を高めているのが印象的でした。
チームや会社を成長させつつ、自身もしっかりと成長して見せたことが、今回の受賞に繋がったのではないでしょうか。
社員全員がバリューを発揮し、ミッションを達成することで、「“デザイン”が生み出す価値で世界をよりよくする。」というビジョンに近づいていく。次の半期も私たちは“デザイン”が生み出す価値によって世界をよりよくしていくために邁進していきます。