プロジェクト

『ぶどうのたね』プロジェクト・ログ vol.1

2021.8.20

# 地方創生# シリーズ# プロジェクト

2021.8.20

各プロジェクトの過程を追っていくシリーズ、プロジェクト・ログ。
第一段は、福岡県うきは市の一区画に集まったカフェやショップの複合体である「ぶどうのたね」の、ブランドサイト立ち上げのプロジェクト過程。
「ぶどうのたね」には、そこで生きる人々や、その土地でつくられた魅力的なモノやコトが集まっている。決して都会ではないけれど静かに佇む土地の世界観を、イラストや演出によって趣向を凝らし、Webサイトで表現している。

PROFILE

八窪豊文
ディレクター・コピーライターとしてプロジェクトに関わる。

GOAL

器や雑貨、洋服、カフェなどの衣食住にまつわる8つの店舗からなる「ぶどうのたね」。点在する一つ一つのお店としてではなく、衣食住にまつわる「暮らしのたね」が集った一つのエリアブランドとして見せることを目的にスタートした。プラスディーが関わる以前はしっかりとしたWebサイトが存在せず、お店の地図を掲載したPDFが1枚アップされているのみだった。
また、「ぶどうのたね」発起人の田中さんご夫婦からの強い要望として、単なる集客向けの情報を発信するのではなく、世界観をしっかりと伝えることも求められた。過去にインスタ映えスポットとして取り上げられた際には、話題となったことは喜ばしく思う反面、来客数が急増したことで店舗運営に支障をきたしたことがあったからだ。その経験から、田中さんたちは「”ぶどうのたね”の持つ空気感や魅力を理解したお客さんにこそ来てほしい」という悩みを抱えてもいた。

STRATEGY

この要望を満たすためには、まずは私たち自身が「ぶどうのたね」の空気感と魅力を深く理解する必要がある。現地に足しげく通い、一つ一つ学び、体感していった。呉服屋を営んでいた田中さんが、「ぶどうのたね」を立ち上げた理由。8つのお店がどんな風に並び、どんな人たちがいて、どんな想いを持っているのか。山と神社に囲まれたこの場所自体が、実は神聖な由来を持っていること……。

こうした背景を知ることで、提案の方向性が定まった。コンセプトは、私たちが現地で体験した”8つのお店を巡り歩く心地よさ”をWebサイト​​で表現すること。目指すのは、営業時間や取り扱う商品を前面に出したインフォメーション重視のWebサイトではなく、想いや哲学を発信するブランディングサイト。自由なレイアウトや心地よいアニメーション表現が実現できるよう、田中さんが今後の展開として考えていたオンラインショップ機能はあえて外部に切り離すことにした。

現地を知るうえで、本プロジェクトをご紹介いただいた、株式会社つぎとの小田切さん(当時は株式会社NOTE所属)のご助力があったことを追記しておきたい。小田切さんは、NOTE社時代から一貫して、日本各地の歴史文化資産を尊重した持続可能なビジネスとエリアマネジメントを実践されていて、彼の人脈や知見をお借りすることで、より厚みのある提案ができた。

OUTPUT

そんなプロセスを経て制作したのがWebサイト「ぶどうのたね – 土地ありき 人ありき」。衣食住にまつわるモチーフをあしらったイラストを背景に敷き、スクロールの動きに連動して山の坂に沿うように建てられた8つのお店がふわりと現れる。アニメーションを多用しつつもデジタルな味気ない印象を与えないよう、どこかアナログで懐かしい気配を残すことを意識した。
タイトルに添えられた「土地ありき 人ありき」は、取材の際に田中さん(ご主人)がぽろりとこぼした「この土地は神様に守られている」という言葉からインスピレーションを受けて生まれた。まず土地があり、そこで人が生き生きと暮らしている。そんな場所であることを伝えたかった。
使用する写真は「ぶどうのたね」ともお付き合いがあり、田中さんご夫妻も信頼を置いているフォトグラファーさんのものを活用させていただいた。
「ぶどうのたね」の魅力を疑似体験できるようなコンテンツと表現で、物理的にお店を訪れることができない方にも想いを届けられるWebサイトへと仕上げた。

世界最大級のWebデザインアワードAwwwardsの「Honorable Mention」、CSS Design Awardsの「Special Kudos」を受賞。




クライアント
budounotane CO.,LTD.

Producer:小松
Director / Copy Writer:八窪
Designer:末武
Front-end Engineer:木原

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